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Since:2007/05/01

瀬ズレの恐怖!KODAWARI HAMAFUEFUKI



ズズズズズズズ!?


ズリズリズリ、、、ガリガリガリ!?


仕掛け回収中に竿を通して伝わってくる今まであまり経験した事のない違和感、、、何かに接触している。

こんな気持ち悪い感触を感じながら何とか仕掛けを回収してみると?





うわっ、何じゃこりゃ〜!




ラインの繊維がグチャグチャにパーマしてあと一歩でラインブレイク!ってな状態、、、上のは極限までに
至った時の写真になりますが、ラインが何mにも及んでザラザラになってたりと傷が入っているなど経験
された事ないでしょうか?


いわゆる“瀬ズレ”が起きてたんですね〜。


仕掛け回収時 (リーリング中) に起きる瀬ズレのほとんどは仕掛け部より上、L型天秤の場合なら
力糸部から上にかけて起こります。

経緯説明は簡単!普通、仕掛けを遠くへ投げる投げ釣りにおいては巻き上げ作業に入ると竿先から仕掛け
までが斜めに張った状態になります。この間に高い瀬や急なカケアガリなどがあると当然ながらそれらの
どこかに接触し摩擦 → “瀬ズレ”が起きちゃうってわけ。

これを回避する為にはワンランク太目のラインや浮き上がりの早いジェット天秤などを導入、または俗に言う
高速リーリングで一か八か根性と気合いで突破する!?ってな対策が挙げられますが最悪、ど〜しょ〜も
ない場合には戦場変更するしかありません。ワンランク太目と言ってもナイロンやフロロカーボンの繊維は
いくら摩擦に対しそれなりの耐久性を備えているとはいえ限度があり摩擦が連続すると熱を持ってだんだん
繊維が破壊されて最終的には切れてしまいます。PEなんてもってのほかですわ!(笑)

そんな理由からも特に根掛かりや瀬ズレが多発する戦場で戦う事が多いタマミ作戦ではワイヤーハリス
や瀬ズレワイヤーといった摩擦に対し最強強度を誇るワイヤー類が積極的に導入されているって感じ?



下の写真はタマミ作戦で実際に“瀬ズレ”に遭ったナイロンハリスです。






ナイロントローリングライン 40号


瀬ズレに遭遇した状況は高知県の沖磯にてタマミを狙っていた時でした。海底ストラクチャーは基本的に
根掛かりは少なく右方向に投げれば若干のシモリ帯があるらしくたまに根掛かりが発生、しかしそこまで
難しいって戦場ではありません。

そして真っ暗になり静まり返った戦場にタマミが回遊!フッキング後、最初は沖向きに走ってたタマミが
いきなり右へ疾走、お馴染みのシモリ帯へ逃げ込もうとする抵抗を見せます。もちろん完全に逃げ込まれて
しまうと取れる確率は半分以下になりますので気合いでゴリ巻きを続けタマミとの引っ張り合いっこ!

ここでどうやらハリスが岩礁の一角に触れていたようで瀬ズレが発生!手に伝わってくる重く嫌〜な
違和感を感じながらも何とか力でねじ伏せてタマミをランディング。ハリスはご覧の通りでした。


このように常に瀬ズレが懸念される高い瀬やカケアガリのある戦場で戦っていなくても、魚の抵抗によって
引き起こされてしまう場合もあるって事です。また上の事例では正確値ではありませんが、ナイロンハリスが
瀬ズレしてた時間はほんの数十秒程度!それでもこれだけ擦り減ってしまうんです。

80〜100号クラスとこれより更にハリスを極太にすればもう少しラインブレイクまで時間が稼げるのかも
しれないものの、一度摩擦が起きてしまうと時間の問題です!



では、どんな所で“瀬ズレ”が発生しやすいか?







先にも書いたようにタマミ作戦の場合、仕掛け回収時に邪魔となる高根が無くても魚の暴走によって瀬ズレ
が引き起こされる事が多々あります。普段から根掛かりが頻発するガチガチエリアはもちろんの事、砂地に
岩礁帯が点在する海底などとにかくシモリのある戦場はどこでも懸念されると考えていいでしょう。

何もタマミ作戦に限らずアマダイ、マダイ、カワハギといった水深がかなりある戦場で戦う場合にも瀬ズレは
発生し、こちらは主に仕掛け回収時 (リーリング中) に高根や急激なカケアガリとの接触が原因になります。
回避策としては浮き上がりの早い仕掛け構造 or 高速リーリングを駆使するしかありません、、、


戦場の見分け方としては上の写真にあるような目で見て途中からあからさまに水の色が深く黒ずんだ青色
になっている所や投げてドン深な戦場でかつ足元を見てみるとうっすらと瀬らしきものが張り出している場合
も要注意です。これらのほとんどはオーバーハングした岩盤ってケースが多かったり、海底まで傾斜岩が
続きその途中にちょっとでも突起した部分があったりすると瀬ズレが引き起こされる確率が出てきます。


まぁ、事前に戦場情報があれば対策は立て易いものの、初めての所ではとにかく一度戦ってみないと
わかりませんので、JCAのタマミ作戦では常に“瀬ズレ”があるものと想定して仕掛け作りから
ラインシステムまで考えるようにしております。



バナースペース

ハマフエフキ作戦

■ vol.1: 瀬ズレの恐怖
■ vol.2: 投げ釣りにワイヤー!?
■ vol.3: タマン竿
■ vol.4: 特殊アイテム