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Since:2007/05/01

人工エサってどうなの?KODAWARI TRIVIA



“人工エサ”

今やどこの釣具店でも大概取り扱いがありルアー&ワーム売り場にずら〜っと種類も多く並んでいるのを
よく見かけます。 でも、、、活きた虫エサを使う我々キャスターにとってはあんまり足を運ばないセクション?
(JCAだけかもしれませんが。笑) そこまでマジマジとは見ないですよねぇ?

しかし、そんな「人工エサ」もバスやソルトウォーター系のジャンルでは超メジャーかつ画期的な疑似餌として
確固たる地位を築き上げており、最近ではアオイソメやマムシ、イシゴカイにそっくりな容姿&カラーリングの
物も発売され投げ釣り関連セクションにも並ぶようになってきています。






今回使用する人工エサ、「ガルプ」には特徴としてこ〜んな説明書きが、


● 常温でも腐らないからいつでもさっと使えて便利・長期間の保存ができます。

● 従来の400倍の速さで強烈なニオイを拡散、遠くの魚も引き寄せます。

● 生エサに抵抗がある女性やお子様でも安心してお使いいただけます。

● 釣れない時の最終エサ、また予備エサとして持っておくと安心。

● しかも魚や人体にも無害で、自然分解される天然成分でできています。




“まあ〜、なんて素晴らしいエサなんでしょう!”


とは決して思えない? 思いたくないのはJCAだけでしょうか?説明にあるように“予備エサ”としてなら
わかりますが、“釣れない時の最終エサ”ってのは、、、そう疑問視してしまうのはキャスターだからなの
かもしれません。やはりど〜がんばっても活エサに匹敵するものは無い!肯定観念とは怖いものです。

でも、これらをメインにソイやメバルといったロックフィッシングの分野でバンバン活躍されてる方もたくさん
いらっしゃいますし、やっぱりJCAの単なる偏見なんでしょうねぇ。まっ、あれこれ語ってても何ですし、
実際に戦場にて検証してみました。






【検証時のコンディション】


6月の北海道はオホーツク海、戦場コンディションとしては地磯ではあるが足元から水深が15m近くまで
落ち込んでいるほぼ完全な砂底。また潮通しもそこそこ良く干満にかけては右へ左へと大きく流れる。

基本的にカレイの魚影が濃い北海道なので特に食いが立つマズメ時期を避け、どちらかと言えばアタリが
一旦遠退いてる時間帯を選んで検証。仕掛けは遊動式L型天秤使用の吹き流しスタイル、装飾は北海道で
効果大のナツメビーズといったキラキラ系は入れずグリーンの毛バリとフロート玉のみ。


 




【人工エサ 〜ガルプ〜】


今回検証で使用したのは「10cm・太身 イワイソメ(NSW)」タイプで1パック入り数は15本。

パックを開けた途端、いきなりプ〜ンとアソコ?いや、チクワ?を連想させるよ〜な異臭を放つ「ガルプ」
写真にあるように茎状のモノに数個ずつイソメの形をした枝がくっ付いており、これらをハサミでカットして
使います。 付け方は普段活イソメを付けてるのと同様針に房掛け。

また、魚が釣れた場合にも紛失 or よほどのダメージが無い限りそのままの状態で投げ返してだんだん
薄れゆくはずの“ニオイ”という側面からも効果を検証する事にします。


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@ 43cm クロガシラカレイ撃沈。

房掛けを一気に丸呑み! (※ 5本全ての
「ガルプ」の形はそのまま。)









A 37cm クロガシラカレイ撃沈。

投げ返して15分足らずで2匹目のアタリが!? (※ 2本の「ガルプ」が千切れ1本はロスト。)









B 39cm クロガシラカレイ撃沈。

連続使用から約1時間、3匹目も噛り付くような感じでアタる。 (※ ほとんどが千切れ1本のみ残る)








【検証結果】



5本の「ガルプ」を房掛けにして連続使用し、約1時間の間で3枚のクロガシラカレイを撃沈。

検証結果としてはカレイが針自体を丸呑みしない限り最低でも1本ないし2本のガルプが半分に千切れて
しまうものの、食いに関しては本物のアオイソメと全く変わりないように感じました。

あと、撃沈した3枚のクロガシラカレイのうち2枚は途中でサビくなど誘いは一切掛けず放置した状態に
食ってきている事から動きを演出するといったアピール効果は関係していないようにも思えるかも?





【ガルプ・茎部のぶつ切り】



上の結果は「ガルプ」のアオイソメそっくりな色&形が一躍買っているのか?それとも従来の約400倍の速さ
で拡散するという強烈なチクワ系のニオイのおかげなのか?ますます気になったので今度はメインの部分が
付いていた茎状のものをぶつ切りにしてできるだけ不自然にならないように針へ、、、

何度かサビいたりと誘いも掛けるものの一切アタリは出ず、再びほぼ入れ食いの時合いに突入してもなお
サッパリのままだった、、この事からニオイはしっかりしていても外見が微妙だとカレイは食い付かない or
食い付き難い!ってのがわかりますよねぇ。だって、カスみたいな物でもニオイさえあれば、、、いんや!
それじゃあまり釣れませんよね?魚もちゃ〜んとエサを見てるんですわ〜。




                           〜 最後に 〜


フルキャストしても千切れない、比較的丈夫なのでロスト&ダメージが少なく連続使用が可能など幾つか
メリットはある「ガルプ」ですが、コスト面から考えると1パックに15本しか入っておらず今回みたく1本の針に
5本房掛けにすると1パックでは針3本分にしかなりません!これならアオイソメの方が、、、

JCAの意見では、


“予備エサ”としては信頼の置ける「人工エサ」


こういった位置づけになりました。


バナースペース

雑学U

■ vol.1: スカリロープに工夫
■ vol.2: 人工エサってどうなの?
■ vol.3: 塩イソメの作り方
■ vol.4: 塩エラコの作り方
■ vol.5: 塩マムシ、コガネの作り方
■ vol.6: エラコ研究レポート@
■ vol.7: エラコ研究レポートA